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  たわごと編: No.499
 
  2019.01.21 現実対応と理想_民意とは  
 
  沖縄では辺野古移設埋め立て反対を唱え当選した知事が当選したことを持って民意だと言って埋め立て阻止に動いていたが、ここでさらに埋め立て反対が民意だと言い張れるようにしようとしてか2月にその賛否に絞って県民投票をしようとしている。だが県民投票を実施しないと表明する自治体も出ていているようである。私は民意という言葉に違和感を持っている。何をもって民意というのかがよく分かっていないからかと思われる。

沖縄のひとたちが基地はいらないと言っている。それを主張して当選したのだから普天間も辺野古も認めない。それが民意と言ってそうしようとしているようなのだが、それなら国会で野党が政府・与党に反対し国会活動をしていることは、民意に反していることになる。野党は選挙で政権を取れなかったのだからそういうことになる。沖縄でも知事に票を入れなかった野党相当のひとたちの意見は民意でないということになる。

私が思うに、選挙で勝ったら勝った方のやりたい放題ということではない。複雑にいろいろな問題が絡み合う事柄については、勝った方は負けた方の意見もよく聞いて、妥当な現実的策を採る。国会で野党がそう言っているし、そういう考えで国会はそれなりに運営されている。

日本の政治党派・勢力はいくつかあるが資本主義を是とする立場は共通で、政治的・市民的な自由を尊重する程度に違いがある。つまりリベラルなのだが、大方は現実主義的立場なのか、理想主義的立場なのかの違いがある党派・勢力である。また一部に資本主義の欠陥を指摘して社会主義経済を指向する党派・勢力も存在しているようである。そして地域・市街ではそれぞれその存続をかけていろいろな手法で政治活動や市民活動を組織したりして活動している。

そして現実主義では何かの問題に対するいわゆる民意はものごとを決めるひとつの要素すなわち限定条件下での最適解みたいなものという考えだから、現実と将来展望を踏まえて総合的にいまどういう策を採るのが妥当か判断することになる。一方理想主義の考えでは、民主主義ではいわゆる民意こそがすべてだからと、その民意の言うところを一点追求する策を採る原理主義的勢力も出てくることになるわけである。

しかし世の中その民意と主張する物事・状況だけで動いている訳ではなく利害の対立するいろいろな問題が絡み合って動いている。だから現実的にその状況に対処するほかないのだから、ある問題に関する理想的解あるいはいわゆる民意を汲みつつ現実的対処を選ぶしかない。原理主義者ではない私も含め普通のひとたちの感覚はそうではないかと思われる。

ところで都合の良いときに原理主義をかざしたりする理想主義的党派で民意がすべてということになると、自分たちの主義主張を民意にすべく活動することが起こりうる。プロパガンダ作戦である。民意にしたい問題を政治問題化して人々をその問題に引っ張り込んでいくわけである。政治問題化してその党派の意を汲んだメディアや人物が取り上げ追及したりして原理主義的表現でそれが絶対だといういわゆる民意に育て上げ、それを背景に自分たちの主義主張を民意だと言ってその主張に従わせようとするわけである。

韓国ではいわゆる徴用工問題で日本企業関連の差し押さえの動きが出ている。これは裁判の動きのさなか、文大統領が請求権を肯定する発言をして政治問題化した結果が導いたものである。そしてそれが民意になった。その流れから見ても、私は報道解説の一部で言われていたように文大統領がそもそもそういう主義主張を持った人物であるという見方は当たっていると思っている。

私は沖縄の普天間・辺野古問題も理想主義的党派などによって似たようにして形成されて来た民意の問題ではないかと訝っている。国防問題について要望は出来るにしても知事にそもそも権限があるのかどうか、ないのに原理主義的表現をもってそれが民意だと言って現実的な対処を排除しているのではないか。世界の中の日本と日本の中の沖縄、それらを考えて現実的な対処をしてもらいたいと私は思っている。また当地屋久島のそばの馬毛島を国が買収し艦載機離着陸訓練場にする動きについて屋久島町は反対しているらしいが、私はいまは国家がどうなるかの転換時期にある現実状況を理解して態度表明してほしい気がしている。


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